ハウスクリーニング技能士とは?資格内容と生まれた背景

昨今、ハウスクリーニングの需要が大幅な広がりを見せています。

「ハウスクリーニング技能士」とは、公益社団法人全国ハウスクリーニング協会が実施する「ハウスクリーニング技能検定」に合格した者に与えられる資格です。

「公益社団法人全国ハウスクリーニング協会」は、ハウスインテリアクリーニングに関する専門業者集団として、技術の向上に努めると共に、国の施策に基づき、シックハウス病への対応や、社会的要請であるハウスクリーニング業の正しい普及

発展を目的として1972年に設立された公益社団法人です。

2012年に厚生労働省指定試験機関の指定を受け、同年に第1回技能検定試験が行われ、すでに600名を超える「ハウスクリーニング技能士」が誕生しており、それぞれの現場で活躍しています。

この記事では、この資格がどのようなものなのか、誕生した背景もあわせてお伝えします。

注目される背景

女性の社会進出や人口の急速な高齢化、住宅の洋式化や住宅の内装材の変化等を背景にハウスクリーニングサービスへのニーズが高まっています。

従来、ハウスクリーニングというと戸建て住宅が主な対象でしたが、エアコンやバスルーム、システムキッチン、レンジフードなどを備えたマンションからの受注が多くなり、同時に共働きの家庭などの増加によって、ハウスクリーニングを専門業者に発注する家庭が増加しています。

また、生活の洋式化に伴って、フローリング床の増加や玄関周りの石材汚れ、また、キッチン周りの油汚れや水周りのカビなど一般家庭の主婦では簡単に落とせない汚れも増えています。

このような背景からハウスクリーニングを代行するハウスクリーニング技能士という資格が近年注目されているのです。

ハウスクリーニング業界の現状

ハウスクリーニング会社の多くは顧客のことを考えて丁寧なサービスを提供しています。

ハウスクリーニング会社が、誠実かつ法令を順守した作業をしていくうえで、正しい知識や作業ノウハウを持つことは必要不可欠です。

しかしながら、業界への参入が比較的容易であることから、悪質な業者が入り込んでいることも事実です。

現状、国民生活センターへハウスクリーニングサービス関連の苦情や相談が多数寄せられています。

ハウスクリーニング技能士の資格

ハウスクリーニングの需要の大幅な広がりにより業者間の競争が激化する中で、ハウスクリーニング会社はハウスクリーニングに関する技術力と対応力がより問われています。

ハウスクリーニング技能検定は、ハウスクリーニング技能に対する社会一般の評価を高め、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的に、働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する制度です。

ハウスクリーニング技能検定に合格した者には合格証書が交付され、技能士の称号が与えられます。

ハウスクリーニング技能検定は、学科試験と実技試験を行います。

ハウスクリーニングという仕事は、清潔で快適な居住環境を作り出すサポート業務です。そこには、お客様が安心して任せられる要素が必要となってきます。

依頼をするならハウスクリーニング技能士のいる業者へ

高い技術力、対応力、信頼度、プロ意識などを有するハウスクリーニング技能士への期待は高まっています。

ハウスクリーニング技能士は、ハウスクリーニング技能検定を通して、ハウスクリーニングに関する概念から住居の部位別作業、電気の基礎知識、マナー、労働安全衛生にいたる幅広い知識を習得し、技術だけに頼らない視野の広い対応力も培っています。

ハウスクリーニング業者に依頼する際の指針として、ハウスクリーニング技能士が在籍しているかを考慮するのがおすすめです。