ハウスクリーニング業での独立志向の高まり
- 昨今の経済情勢などから、独立開業を志す人たちが増えています。
- 特に人気が高いのがハウスクリーニング業での独立です。
- 独立開業の方法にはいくつかありますが、多くのメリットがあるフランチャイズ形式でのハウスクリーニング開業に注目が集まっています。
ハウスクリーニング市場の市場規模
高齢者世帯、共働き世帯、単身世帯が増加しており、自宅の掃除に費やす時間が限られていたり、体力的な負担が大きかったりするため、ハウスクリーニング会社に依頼するケースが増えています。
富士経済ネットワークス「2018年版 サービス産業要覧」によると、2013年のハウスクリーニングの市場規模は約1,280億円でしたが、2020年には約1,820億円となると予想されており、今後も需要の高まりから増加していくことが予想されます。
ハウスクリーニング業でのFC加盟が注目される理由
- 初期投資額が少ない
- 無店舗で開業できる
- 短期間で開業できる
理由1:初期投資額が少ない
どのような事業でも開業してすぐに収益化することは難しいため、初期投資が少なく低コストで始められる事業が望ましいです。
ハウスクリーニング業のFC加盟への初期費用は他の業種と比較すると低く抑えられる傾向にあります。
ただし、初期投資だけでなく、トータルでかかる投資額を見て判断することが必要です。
理由2:無店舗で開業できる
様々な業種の多くのFCでは、店舗を構えて開業する必要があります。店舗を持つということは固定費である賃料を毎月払い続けなければなりません。
ハウスクリーニングは掃除に必要な知識、技術と道具があれば開業でき、固定費のかかる店舗を持たず開業できるので、ビジネスリスクを軽減できます。
理由3:短期間で開業できる
FC加盟後の集中的な研修で比較的短期間でハウスクリーニングに関する知識や技術を習得できるため、研修後からすぐに開業し、ビジネスに集中することができます。
開業前に時間やコストをかけるより、短期間で開業準備を終え、収入を獲得したい方にはお勧めです。
ハウスクリーニングのフランチャイズを選ぶポイント
ハウスクリーニングのフランチャイズを選ぶ際には、以下の3つポイントをしっかりと確認することが重要です。
- サポート体制が充実しているか?(開業前サポート、開業後サポート)
- 投資金額を抑えて開業できるか?(初期費用、ロイヤリティ)
- 短期間で開業できるか?
サポート体制が充実しているか?(開業前サポート、開業後サポート)
フランチャイズ本部では、加盟店が開業準備から開業後の経営や業務をスムーズに実施できるように様々なサポートを提供しています。
一般的にハウスクリーニングのフランチャイズ本部が提供しているサポートには以下のようなものがあります。
それらの内容が充実しているか、しっかりと確認しましょう。
研修 | 開業前に習得しておきたいハウスクリーニングに関する知識や技術、マナーや接客方法などを短期間で集中的に研修します。 |
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技術支援 | ハウスクリーニングに関する最新の技術を指導したり、定期的に現場に同行し技術向上のサポートをします。 |
資機材支援 | 業務に必要な洗剤・資機材について、最新の情報を提供したり、購入などのサポートをします。 |
顧客紹介 | フランチャイズ本部が顧客の紹介や斡旋をします。紹介料の支払いが必要な場合があります。 |
集客支援 | 顧客獲得のため、本部がCMやインターネット広告を発信します。チラシや販売品の販売提供なども行います。 |
営業指導 | 開業前研修では営業方法などを指導し、開業後はスーパーバイザーなどが営業同行するなど営業面の指導を行います。 |
経営指導 | 開業前研修では経営管理手法などを指導し、開業後はスーパーバイザーなどが事業運営のサポートや相談に対応します。 |
投資金額を抑えて開業・運営できるか?(初期費用、ロイヤリティ)
独立開業を目指す方が一番気になるのが、初期費用やロイヤリティなどの投資金額ではないでしょうか。
他の業種と比較すると初期費用を抑えて開業が可能と言われているハウスクリーニング業ですが、一般的には以下のような初期費用が発生します。
- 加盟金
- 研修費
- 保証金
- 資材費
初期費用①:加盟金
ハウスクリーニングのフランチャイズ本部とフランチャイズ契約を締結した際に本部に支払う金銭のことです。
ブランドやノウハウ等の使用許諾のための対価として支払います。
フランチャイズ本部によって違いがありますが、ハウスクリーニング業界の加盟金は10~90万円程度です。
初期費用②:研修費
ハウスクリーニングの開業前や開業直後のオーナーや従業員に対する研修にかかる費用です。加盟金のなかに含まれていることもあります。
ハウスクリーニング業界の研修費は研修期間の長さや内容により異なり、0~150万円と幅があります。
初期費用③:保証金
商品等の仕入れ債務やロイヤリティの支払い等の担保のため、加盟店が本部に預けるお金のことです。
保証金は、フランチャイズ契約が終了した後、本部への債務等がなければ全額返還されます。
ハウスクリーニング業界の保証金は10~30万円程度です。
初期費用④:資材費
ハウスクリーニング業務に必要な資機材・専用洗剤・ユニホーム等の購入にかかる費用です。
資材費はフランチャイズによって大きく異なる費用ですが、40~150万円程度です。
また、初期費用に加えて、運営資金としてロイヤリティを支払う必要があります。
ロイヤリティとは、フランチャイズの加盟点がブランドやノウハウの使用料として、本部に毎月支払う費用のことです。
ロイヤリティは、開業後、収入があろうがなかろうが毎月フランチャイズ本部に支払わなければならない費用です。
ロイヤリティには、大きく「定額方式」「売上歩合方式」「粗利分配方式」の3つのタイプがありますが、ハウスクリーニングのフランチャイズでは、「定額方式」「売上歩合方式」が採用されているケースが多いようです。
「定額方式」…毎月決まった金額を支払う方式です
「売上歩合方式」…売上に対する割合が固定されている方式です。
短期間で開業できるか?
独立開業を希望の方が、短期間で研修などの開業準備を終え、早く収入につながる活動に時間を費やしたいと考えるのは当然です。
ハウスクリーニングのフランチャイズで開業するまでの一般的な流れを確認しておきましょう。
- 資料請求
- 説明会予約
- 説明会参加
- 面接
- 契約・調印
- 研修
- 開業
①資料請求
興味をもったフランチャイズ本部にWEBや電話等で資料請求を行います。
②説明会予約
資料を見てより詳しい内容を聞きたければ説明会の予約をします。Webでの説明会もあります。
③説明会参加
指定日時に指定会場へ行き説明会に参加します。Webでの説明会もあります。
④面接
説明会の終了後、本部担当者とフランチャイズ契約締結に向けた意思確認をします。
⑤契約・調印
契約内容を確認してフランチャイズ契約を締結・調印します。
⑥研修
各本部が実施する研修に参加します。
⑦開業
研修終了後、本部からのサポートを受けながら開業となります。
開業までの期間に最も影響するのは「研修期間」です。
研修期間は数日間で終了するものから、約50日間徹底した研修を行う本部もあり様々です。
ハウスクリーニング業界での経験者は研修は短期間で済ませて営業活動などを開始し、未経験者であれば徹底した研修を受講することをお勧めします。